ジュネーブの冬のイベント「エスカラード祭」

2018-10-03

ジュネーブの冬の一大イベント、エスカラード祭＜L' Escalade＞。

2018年は12月7日（金）～9日（日）の3日間開催されます。

ジュネーブっ子はこのお祭りを何よりも誇りに思い、毎年楽しみにしています。
祭りの背景は、さかのぼること400年ほど前の1602年12月11日夜、フランスのサヴォア公がジュネーブ支配を目的として夜襲「エスカラード（梯子作戦）」をしかけました。ジュネーブ市民はその作戦の裏をかき、一丸となって戦いました。戦いには勝利、独立を勝ち取った歴史的な日を祝うお祭りです。

チョコレートのお鍋の逸話～「メールロワヨーム婆母さんのお鍋」～

「エスカラード」とは、フランス語で「よじ上って侵入してくる」ことを意味しています。深夜、城壁にはしごをかけ市内に侵入しようとしているところをみつけたおばあさんは、敵兵にぐつぐつ煮えている熱いスープ鍋をひっくり返して撃退しました。そのスープがジュネーブを救ったとされ、エスカラード祭の象徴になりました。今ではスープ鍋をかたどったマルミット（La marmite）というチョコレートが祭りの名物で店先のあちらこちらに並んでいます。

最終日の日曜日には1,000人以上の市民が、時代の衣装を身にまとい、たいまつの灯りとともに街をパレードします。ジュネーブの街は中世にタイムスリップします。期間中は、様々なイベントが開催されるほか、スープやホットワインなどの屋台も立ちならび、多くの人でにぎわいます。