ベルギービールがユネスコ無形文化緯線に登録!



11月30日、 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の政府間委員会はエチオピアでの会合で、日本の「山・鉾・屋台行事」やキューバのダンス「ルンバ」などと並べて、ベルギービールを無形文化遺産としました。

ダンス、音楽、食文化、祭り行事などの37の様々な無形行事がリストに並び、その中でも、伝統文化が世代間で継承され、関わる人々にアイデンティティーの感覚をもたらしていることが登録対象とされます。


ベルギービールにおいては、ビール醸造に欠かせない麦やホップの収穫を祝う祭り、ビールそのものが祭事に用いられる重要な役割や、また古くから市民たちの生活に欠かせない日常的な飲料としても深く根付いていることなどから、3つの公用語を持つベルギー国民のアイデンティティー形成にも大きくかかわっているとし、登録が認められました。

加えてビールウォッシュチーズ、ビールを使った料理、ビールと料理を組み合わせて楽しむフードペアリングなど、食文化においてもビールの役割は非常に大きいと言えます。


1488年、領主の座がブルゴーニュ公からハプスブルク家及び神聖ローマ帝国皇帝マクシミリアンへ渡り、マクシミリアンに対するクーデターの見返りとして祭事を禁止されたブルージュ市民達はビールを片手にむしろ盛大に祭りを行ったという。

度重なる戦争から朽ちかけていた修道院を再建するため、オーバル修道院はその敷地にビール醸造所を作り、もとより生産していたパンとチーズに加えさらなる経済成長を求めた。見事に立ち直された修道院はトラピスト修道院ビールの中でも最高峰と呼ばれるまでになっています。

メッヘレンの醸造所ヘット・アンカー(Het Anker)はカール5世の命により製造を始めた醸造所の伝統を500年以上守り続け、新たに起動にのりつつあるウイスキー蒸留所と共に現在人気急上昇中の醸造所です。

何度となく諸外国の統治下に下るたびに圧政に耐え、一時期は祭りごとさえも奪われていた民が、まさに自らの手で守り抜き、取り戻したアイデンティティの中にはビールが欠かせないのだという事がよくわかります。











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