2018 5/2-10 インドネシア・RINJANI100参加ツアー 参戦記① バリ~ロンボク島へ


 ゴールデンウィーク 5月2日~10日にかけて、インドネシア・ロンボク島で開催された「RINJANI100」参加ツアーに帯同してきました!
100㎞で総獲得標高9200m!! 最高地点がリンジャニ山頂なんと3726mという、アジア最難関のウルトラトレイルです。

100㎞ながらUTMBポイント6ポイント対象レース、60㎞で4ポイント、そのほか36㎞のカテゴリーがあり、いずれもリンジャニ山頂3726mまで登ります。
これだけ高い標高を通過するウルトラトレイルは世界的にも非常に珍しく、晴天時の山頂からのパノラマは特筆ものです。



100㎞、60㎞カテゴリーはスタートとゴール地点が異なるワンウェイレースとなります。
スタートから約22㎞でリンジャニ山頂3726m最高地点へ到着しますが、一度リンジャニ山の巨大なカルデラ湖まで下りを含むため、最初の22㎞での獲得標高は3800m超という超絶なコース設定となっています。

【ゴールデンウィークの混雑でデンパサールを猛ダッシュ】

5月2日 デンパサール空港は大混雑。おかげでイミグレーションや荷物回収に非常に時間がかかり、思いがけず予定していた国内線への乗り継ぎが大ピンチに! 猛ダッシュで国内線ターミナルへ移動すると運よく国内線が遅延。結果オーライで国内線へ無事乗り継ぎます。

ロンボク空港へ降り立つと、そこはバリの喧騒とは異なる静かでのどかな田園風景です。
すでに観光開発がかなり飽和状態となり、都市化しているバリに対して、ロンボク島はまだまだローカルの生活が根付いており、静かな田園風景がヨーロッパの観光客を中心に近年人気が高まっていますが、日本やアジアの観光客にはまだまだマイナーな地域となります。

【ロンボク空港から大会会場の村へ移動】

空港から、RINJANI100の大会会場までは、車で約3時間~4時間移動となります。大会でもシャトルバスを出していますが、飛行機の遅延が頻発するインドネシアでは、予定していたシャトルバスに乗れないということも十分あり得るため、ツアーの専用車は遅延に合わせてご到着まで必ず待機しますので、安心です。 
フライトが遅延して、予定していたバスに乗れず、ロンボクのホテルもなく空港で野宿、などというトラブルの心配もありません。

ロンボク空港では、現地ガイドのIPONが待っていました!昨年の11月以来の再開です。
IPONは片言の日本語が話せる、基本英語ガイドです。
RINJANIには年間50回はガイド登山するという、RINJANIを知り尽くしたガイドなので安心です。
ツアー専用車で、昭和初期の風景を思い起こさせるのどかな田園風景の中、どんどん山奥へ入っていきます。
インドネシアは高速道路の整備などはまだまだ進んでおらず、ひたすら小さな道を進むため、かなりの時間がかかります。
途中コンビニエンスストアに立ち寄り、レースに必要な水や補給職などを購入し、移動します。
異国でのショッピングもまた楽しいですね!

道路はどんどん山奥のジャングルへ入っていき、何度も1速に入れるような急坂の連続になります。
日中はしっぽの長いグレーモンキーがたくさん出没するジャングルを抜けていきます。

Pusuk峠山頂につくと、もうすぐゴール会場のセンバルン村です。
このPusuk峠はリンジャニ100では75㎞地点のエイドステーションが設置される峠になります。

Pusuk峠からか急坂の下りを降りていきます。左右に豪快な山脈が見えてきて、ここから見える山々すべてが大会のコースとなる山々です。
Pusuk峠の下りの途中にはイチゴ農園がたくさんあり、ロンボク島で貴重なイチゴの産地として有名な地域です。
インドネシアは赤道に近い熱帯気候の島々ですが、このセンバルンは標高が約1300mあり、大変冷涼な地域となり、ほかの場所ではなかなか栽培できないイチゴの栽培に適した気候です。

【大会会場、ゴール地点のセンバルン村到着】

空港から約3時間半で、大会受付会場、100kmゴール地点のセンバルン村に到着です。
ツアーのホテルはリンジャニ山を真正面に見る、プール付きのコテージタイプの宿です。
空には満天の星空が輝きます。

到着は23時を過ぎたので、すぐにチェックインし就寝します。

翌朝、素晴らしい快晴、リンジャニ山の雄大な姿を表しました。

ツアー宿泊ホテルからのリンジャニ山

リンジャニ山の風貌は富士山にもよく似ています。独立峰で雄大な姿です。
リンジャニ山の噴火によりこのロンボク島が形成されているだけあって、非常に壮大なスケールの山です。
ホテルのあるセンバルン村は標高約1300mのため、朝晩は15度前後まで冷え込み、乾燥していて非常に過ごしやすい気候です。
蚊やハエなども少なく、熱帯地方とは思えない快適な村です。

センバルン村は、まだ観光開発がほとんどなされていない地域のため、スーパーマーケットやコンビニはなく、掘立小屋のような小さな商店が数件あるだけです。レストランも少ないため、安宿の宿泊だと食事場所がほとんどなく、なかなか苦労します。

ツアーではリンジャニ山を望む絶景パノラマのレストランがあり、ナシゴレン、ミーゴレンをはじめとするローカルフードの食事が三食とることができます。



【大会受付へ】

ホテルからゆっくり移動疲れを抜きつつ、ジョグをして大会受付へ向かいます。
この道から望む左右へ連なる山脈のすべての稜線がリンジャニ100のコースです。一目でコースの雰囲気をつかむことができますので、イメージトレーニングに最適です。


大会受付会場も、リンジャニ山を望む絶景ポイントに設置されます。

2016年から開催され、今年で3回目の開催、年々参加者数は増加し大きくなっている大会です。
あのライアン・サンデス選手も大会に興味を持っているらしく、今年の参加はかないませんでしたが、近い将来参加を熱望しているそうです。

受付会場では、順番に従って必携装備のチェック、ICチップブレスレットのチェック、ゼッケンの受け取りなど、多くのスタッフによって確認を行います。3726mまで登る大変厳しいウルトラトレイルですので、装備は必ず十分な装備を携帯する必要があります。


すべてのチェックを終えると、ゼッケンを受け取り、受付完了です。

UTMBなどの世界規模の大会に比較すると小規模な大会ではありますが、全カテゴリー合計では2000名以上の参加者がいるため、受付会場はなかなかの賑わいです。
わずかながら大会グッズのショップも出展され、大会記念Tシャツやエコバック、ステッカーなどが販売されていました。
この大会は年々中国からの参加者も増加しており、大会グッズも爆買いの対象となっていますので、なるべく早めにゲットしたほうがよさそうです。

【午後は大会準備と睡眠】

午前中に受付を済ませ、あとはホテルでレースの準備をして、21時の大会バスの時間までゆっくりします。
100㎞、60㎞のスタートは23時30分。深夜スタートとなりいきなりナイトランです。
睡眠不足は高山病の非常に大きな原因といわれていますので、できる限り昼寝をしてレースに備えます。

ホテルのレストランで早めの夕食を取り、レーススタートに備えます。
20時半ころ、すべての装備をそろえてホテルを出発し、バス乗り場まで移動します。
空には再び満天の星空、素晴らしいコンディションの中スタートできそうです。

5月はこの地域は徐々に乾季に入り始め、比較的晴天率は高いです。ゴール地点のセンバルン村はすでにかなり冷え込み、長袖にウィンドブレーカーを羽織らないと寒いくらいの気温です。

会場には20台以上のマイクロバスとハイエースが所狭しとやってきました。
大型バスはありません。本来であれば3台ぐらいの大型バスで一気に運んでしまえばいいのですが、そうできないのには理由があります。

我々は出来るだけ前の方のバスに乗り込みます。席もなるべく前の方の席に座ります。
私は昨年の11月に視察の際スタート地点のセナル村も視察したのですが、スタート地点へ向かい道がそれこそジェットコースターのような激しいアップダウンと強烈なヘヤピンカーブの連続で、大型バスなど全く通れないようなダートも含むアドベンチャーなルートを移動するからです。

その為、スタート地点への移動で車酔いをしないように、できるだけ前の席に座りました。これは正解だったと思います。
車に弱い方は、この移動は前方席に座ることをお勧めします。

1時間半ほど移動し、スタート地点のセナル村へ到着します。
セナル村の標高は約560mのため、ゴール地点のセンバルン村よりだいぶ暑く感じます。



スタート地点では、この地方の民族舞踊などのセレモニーが盛大に行われます。
日本では見ることのできない現地の民族舞踊などがみられるのは海外からの参加者にはとてもうれしいですね!

そして、スタート地点に並ぶとインドネシア恒例のインドネシア国歌斉唱です。
夜23時30分、いよいよアジア屈指の難関トレイル、RINJANI100がスタートします!!

つづく...















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