独自の文化を守るセメイスキエ


ウラン・ウデから南へ向かって車を走らせると、独自のカラフルな装飾が施された家々の集落をいくつも見かけます。これらはセメイスキエと呼ばれるロシア古儀式派の人々が暮らす村々です。

古儀式派とは、ロシア正教において主流派から外れ、古い様式を守る宗派のことを指します。17世紀半ばに権力を掌握した総主教ニコンによって強引な宗教計画が断行された結果、多くの古儀式派教徒が生まれるに至りました。セメイスキエは18世紀後半にポーランドなど外国に逃れていた教徒たちが政府の融和政策によって呼び戻され、シベリアに移住したことに始まります。以来彼らは旧来の礼拝様式や伝統文化を守り続けてきました。

セメイスキエの集落は、木造家屋の窓枠や門には、草花や鳥のイラストが描かれるなど、鮮やかな色彩で飾られています。衣装も独特のスタイルを守り、横縞模様のカラフルなエプロンを重ねるスタイルはシベリアの他の民族には見られません。そして、セメイスキエを象徴するのが合唱です。地域ごとに独自の合唱団があり、民族衣装に身を包んでゆったりとしたハーモニーを聞かせてくれます。歌こそ彼らの誇りであり、文化と信仰を守り続けてきた証なのです。







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