ル・コルビュジエの建築散策


 現在、上野においてル・コルビュジエのの美術展が開催されていますね。
日本でも国立西洋美術館が世界遺産に登録されたル・コルビュジエの建築ですが、フランス国内にも、世界遺産に
登録された建築が10か所もあります。これらの作品は近代建築運動への顕著な貢献が認められたものです。
登録対象となった17作品のうち半数以上がフランスにあるということでル・コルビュジエの建築を知る上で、
フランスへの旅は欠かせませんね。是非ともこの機会にル・コルビュジエの建築を探しに出掛けてはいかがでしょうか。

フランスで世界遺産に登録された作品はこんなにあります!

①ラ・ロシュ=ジャンヌレ邸(1923)・・・パリ近郊
②ペサックの集合住宅(1924)・・・フランス南西部、ペサック
③サヴォワ邸と庭師小屋(1928)・・・パリ郊外、ポワシー
④ポルト・モリトールの集合住宅(1931)・・・パリ近郊
ユニテ・ダビタシオン(1945)・・・マルセイユ  ↓ ↓ ↓
⑥サン・ディエの工場(1946)・・・フランス北部、サン・ディエ・デ・ヴォージュ
⑦ノートルダム・デュ・オー礼拝堂(1950~1955)・・・ロンシャン
⑧カップ・マルタンの休暇小屋(1951)・・・イタリアとの国境、カップ・マルタン
⑨ラ・トゥーレットの修道院(1953)・・・リヨン郊外
⑩フィルミニの文化の家(1953)・・・リヨン郊外、フィルミニ


ユニテ・ダビタシオン マルセイユ

ル・コルビュジエはスイス生まれのフランス人建築家で「新しい建築のための5原則」を提唱しました。
5つとは、①ピロティ②屋上庭園③自由な平面④連続水平窓⑤自由な立面です。富裕層の豪奢な建築物ではなく、
中産階級の生活に目を向けて、そこにシンプルさや機能性を重視しました。中でもマルセイユのユニテ・
ダビタシオンは、「垂直の田園都市」とも謳われ、現在の高層住宅の元祖というべき記念碑的作品です。
ここは、ル・コルビュジエがヨーロッパ各地に集合住宅を設計している中でも、最初に建築されました。
18階建、337戸という集合住宅には、屋上庭園やコミュニティースペース、保育園や体育館も設けられ
ています。「住宅」としての概念を超えて、あらゆるライフスタイルのニーズに応えられる空間になっており、
今も地元の人々から愛される場所です。







コルビュジエの建築物は光の遺産と言われています。それは、光との関係、太陽の光をどう取り入れる
かについて細かく計算され、図面が引かれていたからです。また、建築は人のために存在していること、
周りの建物や環境と調和がとれていることを大切にしていたそうです。
是非、フランスの各地に赴いて、周囲の光と調和のとれた近代建築の数々を堪能してみて下さいね。














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