オルヴァル修道院でトラピストビールとチーズのマリアージュを!


トラピストビールは、醸造所をもつトラピスト会修道院だけが扱うことができるビールです。世界で171ある修道院の中で醸造を認められているのはたった12の修道院。そのうちベルギーの修道院が6つです!(2018年6月現在)トラピストビールの聖地ともいえるベルギーの中で、今日は南部アルデンヌ地方のオルヴァル修道院をご紹介します!


旧修道院の遺跡(ここで、トラピストビールの伝統が守られてきた)

このオルヴァル修道院は、10世紀には既に基礎となる礼拝堂があったとされています。その後火事で焼失、15~16世紀の戦争によってすっかり荒廃していましたが、1900年代に以前の基礎を生かして再建されました。受け継がれた伝統や製法を守り続けた修道院は、現在、旧修道院の遺跡とビール博物館が見学できます。

中世は生水によってコレラなどの感染症が広がる中、飲料水の保存が難しい時代。ビールは煮沸や発酵をして長期保存が可能なことで、とっても重宝されました。日本人としては「祈りの場でアルコール作り?」という違和感も覚えますが、その昔は大切な飲料だったのです。滋養の多いビールは「液体のパン」と呼ばれていた程です!


トラピストビールは聖杯型のグラスに注がれる

さて、トラピストビールはこんなキリストの儀式に用いられるような聖杯型のグラスに注がれます。この聖杯型は飲み口が広く平らで、芳醇な香りが楽しめるようになっています。グラスには重みがあり、ゆっくりと味わうのにふさわしいグラスです。ちょっと神聖な面持でビールをたしなむのも味わい深いかもしれません。

Orval - Orval savoir-faire trappiste
オルヴァル修道院のチーズ工房(オルヴァル修道院公式HPより写真抜粋)

そして、この修道院が他と違うのが、ベルギーでチーズ工房をもつ唯一の修道院であることです。それもオルヴァルビールで表面を洗って熟成するといいますから、その風味が気になります!牛の生乳100%で、ミルクのコクと甘味、薄い表皮にはビール独特のほのかな苦みも感じるチーズとなっています。

チーズ工房は見学できないものの、修道院のショップで買えますので、是非現地に行かれたらビールとのマリアージュを楽しんで下さいね。修道院の収益の一部は地域の慈善事業などにも寄付されているので、その社会貢献への応援にも繋がります!




現在のビール醸造所は1年に1度の開放日のみ見学可能です。今年は今週の9月13~14日で、既に予約でいっぱいだそうですが、来年の醸造所開放日は早めにこちらのブログでお伝えしたいと思います!また、来年2020年の7月はオルヴァル修道院の創立950周年も祝われるそうです。緑豊かなアルデンヌの森に佇むオルヴァル修道院から目が離せません!

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