ザルツブルク
岩塩鉱から産出される塩で繁栄し、798年には大司教区となります。壮麗な教会や宮殿が建ち並ぶ街です。
モーツァルトの生まれた音楽の都として、毎年夏に開催される「ザルツブルク音楽祭」は世界屈指の音楽祭です。
街の中央を流れるザルツァッハ川はザルツブルクから約100キロ南西のキッツビュール・アルプスが水源。19世紀まで塩の輸送する船が行き来していました。川を挟んで、ミラベル宮殿のある新市街とモーツァルトの生家のある旧市街に分かれています。主要な見所は徒歩で充分見て周れます。
ザルツカンマーグート
オーストリア屈指の景勝地「ザルツカンマーグート」。塩の御料地という意味です。13世紀からハプスブルク家の塩の御料地になったことからこう呼ばれるようになりました。
ザルツブルクの東南に位置し、1500~2000m級の山々に抱かれた高原内に、大小50もの湖が宝石のようにちりばめられている風光明媚な湖水地帯です。映画『サウンド・オブ・ミュージック』にも登場するこの地域。あの素晴らしい絶景は多くの人の心に焼き付いています。
列車では乗換えが多いので、バスでのアクセスとなります。湖の畔に宿泊してみませんか?ザルツブルクからの日帰りであればバスツアーをおすすめします。また専用車の手配もしております。
ハルシュタット(ザルツカンマーグート)
ユネスコ世界遺産にも登録されている「ハルシュタット」。
ザルツカンマーグート地方の奥にそびえるダッハシュタイン山塊の山麓に位置する小さな町です。湖面に映る街の姿は夢のように美しく、世界で最も美しい湖畔の町としても知られています✨まずは、湖畔からケーブルカーで簡単に登れる世界遺産展望橋へ行ってみてください。眼下に素晴らしい景色が広がります♪
ハルシュタット近郊には、クリッペンシュタイン展望台があります。ここからは氷河を抱えてそびえるダッハシュタイン山塊を望め、スリル満点の橋(床が透明なアクリル板)もございます。ご旅行の思い出に挑戦してみてはいかがでしょうか?
ハルシュタットへはザルツブルクから鉄道で2時間半。アットナング・プッハイム駅で1度乗り換えます。
ザンクト・ヴォルフガング(ザルツカンマーグート)
中世は巡礼地。現在は保養地として賑わっています。オペレッタ「白馬亭にて」の舞台として知られる老舗ホテルでは、湖に面するレストランで美味しい魚料理が味わえます。
背後の山シャーフベルク(1783m)へ上るシャーフベルク登山鉄道は「サウンド・オブ・ミュージック」に登場して有名になりました。山頂からはザルツカンマーグートに点在する湖と迫力あるダッハシュタインの山々を360度の大パノラマで堪能できます。
バート・イシュル(ザルツカンマーグート)
イシュル川とトラウン川の交わるほとりに佇む温泉町が皇帝フランツヨーゼフが愛したバート・イシュル。ザルツカンマーグートのほぼ中央に位置するこの街は、周囲を山々に囲まれた夏の避暑地。
皇帝フランツ・ヨーゼフやエリザベート、音楽家ゆかりの建物が残っており、どこかノスタルジックな雰囲気。トラウン川沿いには広い遊歩道があり、のんびり散策できます。昔はトラウン河畔に港があり、塩商人の館が並んでいたそう。ピンク色の外壁が可愛らしい王室御用達菓子店カフェ・ツァウナーのツァウナー・シュトレンは、ドイツのシュトレンの周りにチョコがかかった芋虫みたいな形のお菓子。バート・イシュル土産としてオーストリア国内で有名です。
ザルツカンマーグート・テルメは水着で入る室内・屋外の温水プールで、海水と同程度の3%の塩分を含んでいます。源泉は塩分27%でイスラエルの死海24%よりも濃いとのこと。皇帝に愛された温泉地で癒されてみませんか?
インスブルック
インスブルックは、アルプス主要路の十字路に位置し、ドイツ、イタリア、スイスから列車で簡単にアクセスできます。スイスアルプスを源泉とするイン川沿いの街。
15世紀末、ここに王宮を据えた皇帝マクシミリアン1世の統治下に街は発展しました。2019年はハプスブルク家繁栄の礎を築いたマクシミリアン1世の没後500年。王宮庭園で記念行事のショーが行われるほど、今でも人気の人物です。
街から、周辺へ足を延ばしてください♪
街の北にそびえるノルトケッテ連峰の展望台ハーフェレカーには街の中心からケーブルカーとロープウェイで登れます。天気がよければ、イタリア国境のブレンナー峠まで望めます。
または、南にそびえるパッチャーコーフェル山。路面電車とロープウェイで30分ほどで着きます。頂上からはインスブルック市街と背後のノルトケッテ連峰、ドイツとの国境カーヴェンデル山脈も望めます。手軽なハイキングコースもございます。ご興味あれば、ご連絡くださいね。
チロル
オーストリアを代表する山岳リゾートが点在するチロル地方。3000m級の山々が連なり、緑豊かな渓谷や牧草地が広がっています。観光客がそれほど多くないので、素朴な山里を感じられます。
西から東に流れるイン川に向って、南側のアルプスから何本もの支流が流れ込んでいます。これら川沿いのシュトゥバイタール、エッツタール、ツィラータールといった谷Talの奥には氷河をまとった山脈がそびえていて、世界中のアルピニストやスキーヤーをひきつけます。
スキーコースやハイキングルートが整備されているので、登山列車、ロープウェイで展望台に登りましょう!レストランがありますので、絶景を眺めながら一休みしてください。帰りに整備された一区間歩かれるのもおすすめです。
メルク、クレムス、デュルンシュタイン(ドナウ河クルーズ)
全長2826mのドナウ河沿いの景観で最も美しいと言われるのが、ウィーン郊外のメルクからクレムスまでの約36kmに及ぶヴァッハウ渓谷。ドナウ河周辺の丘には葡萄畑が広がり古城や修道院がそびえ、世界文化遺産にも登録されています。
メルクはヴァッハウ渓谷の西の端。ウィーン西駅から1時間強です。
バロック様式のメルク修道院は大理石の広間や礼拝堂、中庭など見どころが多く、ウンベルト・エーコの小説「薔薇の名前」の舞台となりました。1770年、ルイ16世に嫁ぐ道中のマリー・アントワネットはこの修道院に1泊したそうです。
クレムスはヴァッハウ渓谷の東の端で、古い民家の並ぶワインの町。町にはゴシック,ルネサンス,バロックといった様々なスタイルの歴史的建築物が見られます。元ドミニコ修道院のワイン博物館では、オーストリアワインを販売しています。
デュルンシュタインは、メルクとクレムス間に位置する可愛らしい小さな静かな町です。水色の塔の修道院教会が印象的。丘を少し登れば葡萄畑が広がっています。おすすめのホイリゲ(ワイン酒場)や修道院教会に隣接する元修道院ホテルの中庭に面したレストランや、
高台にある古城ホテルはお勧めです。ご興味あればお問い合わせくださいね。
メルクからクレムス間は36km、遊覧船で2時間弱。天気の良い日にウィーンからの日帰旅行にぴったりです♪
巡礼の町マリアツェル
ウィーンから南西130キロに、マリアツェル(Mariazell)という小さな山あいの町があります。この町は、オーストリア国内だけでなく周辺国からも多くの巡礼者が訪れる町です。町の中心にある教会(バジリカ)内にある、奇跡のマリア像を拝むことが巡礼の目的です。マリア像は教会内、中央部分の煌びやかな祭壇に安置されてあります。
マリア像の奇跡は、次のように語り継がれています。1157年、マグヌスという修道士が人々の魂を救うため、この地方に派遣されました。しかし、大きな岩が道をふさいでいたため、手にした木彫りのマリア像に助けところ、奇跡が起き、岩が割れて道ができました。マグヌスは目的地に着くと、礼拝堂となる小屋(Zell)を建てました。これが、「マリアの小屋」を意味するマリアツェルの由来となっています。
昔は徒歩での巡礼でしたが、近年はサイクリングで巡礼する人も多いそう。ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世とベネディクト16世もこの地で大規模なミサを行っています。
バジリカ鑑賞後は、町を散策してください。中央広場は建物がカラフルで明るく可愛らしいです。ホテルもマリアツェル背後のビュルガーアルプ山では、冬はスキー、夏はハイキング客で賑わっています。町には小さな快適なホテルが何軒かありますので、1泊されるのはいかがでしょうか?
マリアツェルへは、ウィーンから列車で30分のザンクト・ペルテンで乗り換えて、2時間強で到着。乗換駅のザンクト・ペルテンは、佐渡裕さんが2015年から監督を務めるトーンキュンストラー管弦楽団の本拠地ザンクト・ペルテン祝祭劇場があります。バロック建築の美しい町ですので、お時間あれば是非立ち寄られてください。