ハンガリー・ブダペスト
ドナウの真珠と讃えられるブダペストへはウィーンから列車で2時間半。悠々と流れるドナウ川にを挟んで右岸のブダ(西側)と左岸のペスト(東側)に分かれます。ブダ地区には王宮の丘が広がり、ペスト地区には歴史的建造物やカフェ・レストラン、ショップなどが建ち並び、活気に溢れています。ドナウ河に浮かぶマルギット島は島全体が公園になっています。
ブダペストの代名詞ともいえる、輝く宝石のような夜景は川沿いから見ても美しいのですが、ブダ地区のゲッレールトの丘から是非眺めてみて下さい。日の入り前の時間帯からがお勧め。夕闇が深くなるに連れてきらきらと輝き出す街の光は幻想的です。
また、ハンガリーはオーストリア皇后エリザベートが愛した国です。1867年マチャーシュ教会で皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と共にオーストリア・ハンガリー二重帝国の王妃の戴冠式に臨んでいます。国王夫妻はブダの丘にある壮麗な王宮には住まわず、ブダペスト郊外のゲデレー村にあるゲデレー宮殿に宿泊しました。エリザベートは1人で度々長期滞在し、村人に熱烈歓迎されたそうです。ゲデレー宮殿では、フランツ・ヨーゼフから贈られた高級陶磁器ヘレンドの「西安の赤」を好んで使っていたため、この絵柄はゲデレーと呼ばれるようになりました。エリザベートは、ブダペストの国立劇場にも度々訪れたそうです。黄金の装飾と真紅の座席が美しいネオルネッサンス様式の歌劇場です。舞台左手2階のボックス席がシシィ・ロージェと呼ばれ、エリザベート専用の座席でした。
ブダペスト発のゲデレー宮殿を訪問する日帰りツアーや、ヘレンド村への日帰りツアーに参加されるのも素敵な思い出になるでしょう。お時間がなければ、ブダペスト市内でもヘレンドの本店がございますので、足を運ばれてみては?また、ブダペストでの一晩はクラシックコンサートをお勧めします。絢爛豪華な国立劇場ではオペラやバレエが、リスト音楽院や聖イシュトヴァーン大聖堂、マチャーシュ教会ではクラシックコンサートが開催されています。ご興味ありましたら、お客様の日程に合わせて、コンサート情報をお調べいたします。また、滞在の初日に半日や1日、日本語ガイドに街案内をしてもらうとスムーズに観光が楽しめるかと思います。ご希望でお手配いたします。
ハンガリー料理はハプスブルク帝国の台所と謂われたほど美味。日本人の口によく合います。また、素敵なカフェもございます。観光に疲れたら、歴史あるカフェやレストランで優雅なひと時をお過ごしください。ウィーンから近い、異国情緒漂うブダペストに足を運んでみてはいかがでしょうか?
チェコ・プラハ
ヴルタヴァ(モルダウ)川が中央に流れる古都プラハは百塔の街と讃えられ、ルネッサンス、ゴシック、バロック、アールヌーヴォー、キュビズムなど各時代様式の建築が混在する街並みは美術館のような美しさです。プラハ城周辺や旧市街に見どころがぎゅっと詰まっていますので、散策するだけでタイムトリップする感覚になりますよ。
プラハには、美味しいチェコ料理を楽しめるピヴニッツェと呼ばれるビアホールが街中にあります。チェコはピルスナーやバドワイザーの生誕地。ビール好きの方にはたまらない街でしょう。また、世紀末様式の素晴らしいカフェ・レストランも何軒もあり、ウィーンとはまた違った魅力に溢れています。チェコの偉大な作曲家スメタナの「モルダウ」は、チェコの童謡のメロディーが織り込まれているそうです。ハプスブルク帝国に支配され、チェコ語が禁止された歴史への不屈の精神は、アルフォンス・ミュシャの絵画スラブ叙事詩やスラブの調和、また人形劇にも観ることができます。
夜はクラッシックコンサートでお楽しみください。アールヌーヴォー建築が美しい市民会館内のスメタナホール。毎年スメタナの命日5月12日から開催される『プラハの春音楽祭』は、6つの交響曲からなる「わが祖国」を全曲演奏して開幕。プラハ交響楽団の本拠地です。モーツァルトファンであれば、華麗なエステート劇場も見逃せません。1787年にドン・ジョバンニの初演でこけら落としされ、1798年にはモーツァルト自身が「フィガロの結婚」を指揮をしました。ネオ・ルネッサンス様式が美しいドヴォルザークゆかりのルドルフィヌムはチェコ・フィルハーモニーの本拠地です。また、国民劇場や、2年の改修期間を経て2020年1月5日にリニューアルオープンするプラハ国立歌劇場でもオペラやバレエを鑑賞いただけます。ティーン聖母教会や聖ミクラーシュ教会でもコンサートが開催されていますよ。ウィーンに比べるとチケット代がお手ごろなプラハで芸術鑑賞してみてはいかがでしょうか?
プラハでも滞在の初日に半日や1日、日本語ガイドに街案内をしてもらうとスムーズに観光が楽しめるかと思います。ご希望でお手配いたします。プラハへはウィーンから列車で4時間。近年人気の世界遺産の町チェスキークルムロフへは、プラハ発日本語ガイド付き日帰りツアーをおすすめします。
ザクセン王国の栄華ドレスデン
プラハまで足を延ばしたら、プラハから鉄道で2時間北上すれば、かつてのザクセン王国の首都ドレスデンへ到着します。バロック様式の壮麗な宮殿や教会、貴族の館が建ち並んでいた街は第2次世界大戦の空襲で一夜にして破壊されました。しかし、1985年にはゼンパーオーパーが再建、2005年には聖母教会も完成し流麗な街が再びよみがえりました。
ドレスデンのバロック建築群は17世紀末に即位したアウグスト強王によって造られました。ツヴィンガー宮殿やゼンパーオーパー(ドレスデン州立歌劇場)はバロック建築の傑作です。ツヴィンガー宮殿内ではサロンコンサートが、ゼンパーオーパーではオペラやバレエが上演されています。ご旅行に合わせて、コンサート情報をお調べいたします。
ツヴィンガー宮殿内にあるアルテ・マイスター絵画館。ここに飾られているラファエロの「システィーナのマドンナ」は今も昔も傑作中の傑作として、見る者を虜にしてきました。留学中の森鴎外も鑑賞したことを自身の日記に記しています。また、アウグスト強王は、有田焼に魅せられ、マイセンでヨーロッパ発の陶磁器を生産させました。同じく宮殿内の陶磁器コレクションには、17,18世紀の中国や日本の陶磁器を始め、マイセンの陶磁器の名品が数々展示されています。今でも工房があるマイセンへはドレスデンから列車で30分。工房内にはマイセンの食器でお料理がいただけるレストランもございます。ドレスデンに宿泊して日帰り旅行をされてみてはいかがでしょうか?
また、ドレスデンのクリスマスマーケットは世界で最古のマーケット(1434年から)と言われています。世界一大きいクリスマスピラミッドが町全体を輝かせます。クリスマスには欠かせないドイツのお菓子「シュトレン」やバウムクーヘンの街でもあります。
歴史に彩られた芸術の古都へ是非訪問してみてください。
バイエルン王家の都ドイツ・ミュンヘン
芸術とビールの街ミュンヘン。オーストリアのザルツブルクやインスブルックへご訪問予定であれば、どちらの街へ(から)も列車で2時間弱で到着します。
ミュンヘンは、バイエルン王家ヴィッテルスバッハ家のお膝元として壮麗な王朝文化が花開いた街です。王家の宮殿レジデンツや夏の離宮ニンフェンブルク城は豪華絢爛。レジデンツ内には、世界一美しいロココ様式と称されるキュヴィリエ劇場(Cuvillies Theatre)や、ホーフ教会、マックス・ヨーゼフ・ホール、ヘルクレス・ホールなどがあり、これらの会場ではコンサートが開催されています。ご興味あれば、ご旅行の日程に合わせてお調べいたします。また、ミュンヘン市内のアルテ(旧)・ノイエ(新)・モデルネ(近代)の各ピナコテーク(絵画館)は名画がずらりと並んでいます。
芸術鑑賞に疲れたら、美味しいビールと郷土料理で一息ついてください。ドイツアルプスからの名水がビールを美味しくする秘訣とも言われています。醸造所直営のレストランが何軒もございます。ビール以外にもドイツ人は大のコーヒー好き。お洒落なカフェや王室御用達のカフェを訪ねるのも楽しいですね。
また、ノイシュヴァンシュタイン城や世界遺産ヴィース教会を巡るミュンヘンからの楽々日帰りバスツアーに参加してみるのもおすすめします♪もちろん、お客様専用の送迎車もご用意いたします。ご希望をお聞かせください。
ノイシュヴァンシュタイン城とロマンチック街道
フランクフルトの南西50キロ、古都ヴュルツブルクから南下して、ドイツ・アルプス麓のフュッセンまで全長366Kmのロマンチック街道。
世界遺産のレジデンツがあり、フランケンワインの名産地ヴュルツブルク、“中世の宝箱”と讃えられる愛らしいローテンブルク、観光客が少なめの落ち着いた中世の町ディンケルスビュール、“1500万年前の隕石落下の窪地にできた町”ネルトリンゲン、ローマ人が造ったドイツで最も古い都市の1つアウグスブルク。ホーエンシュヴァンガウの自然に映えるノイシュヴァンシュタイン城、息を飲むほどに美しい世界遺産ヴィース巡礼教会など、ロマンチック街道沿いは見どころ満載です。
ロマンチック街道のラストを飾るノイシュバンシュタイン城は、緑に囲まれ夢のような美しさ。冬に訪れれば、雪化粧をまとった幻想的な姿を見せてくれます。バイエルン国王ルートヴィヒ2世が謎の死を遂げるまで、巨額の費用をつぎ込んだ理想のお城。今もなお、ベールに包まれた華麗なお城を見るために、世界中から年間130万人もの人がこの地を訪れます。
鉄道ではアクセスしにくいので、ご予算に応じてミュンヘンからの日帰りバスツアーや専用車で周られることをお勧めします。
ドイツ最高峰ツークシュピッツェ
ツークシュピッツェ(標高2962m)はドイツ・バイエルン州とオーストリア・チロル州の境にある山でドイツ最高峰です。どちら側からも山頂まで登山列車とロープウェイ、もしくはロープウェイのみで行けます。山頂にドイツとオーストリアの国境があり、歩いて行き来できますよ。
まずは、北のドイツ側から行く方法から。
初めに、麓の町ガルミッシュ・パルテンキルヒェンへ向いましょう。ミュンヘンから列車で1時間半で到着。この町にはリヒャルト・シュトラウスが晩年過ごした家があり、今も子孫の方が暮らしています。また、「モモ」や「はてしない物語」の作家ミヒャエル・エンデの生誕の地です。ガルミッシュ・パルテンキルヒェンで登山列車に乗り換え、途中ロープウェイに乗り継ぎ山頂駅に到着。山頂では360°の視界が広がる展望台とレストランがあります。
次に、南西のオーストリア側から行く方法です。まず、インスブルックから列車で1時間20分、一旦ドイツのガルミッシュ・パルテンキルヒェンまで行き、乗り換えて25分オーストリアのエーアヴァルトに到着。エーアヴァルトから標高2950mの頂上まで一気にロープウェイで上ります♪ ガルミッシュ・パルテンキルヒェンもエーアヴァルトも花が溢れる小さな美しい町です。
オーストリア最高峰のグロースグロックナー(標高3798m)に比べると標高はぐんと低いものの、バイエルンとチロルのアルプスが一望できる素晴らしい眺めに出会えますよ。
フレスコ画の村オーバーアマガウ
ミュンヘンから列車で1度乗り換え2時間で着くオーバーアマガウは、バイエルン州のアルプスの山々に囲まれた小さな村。南ドイツ、アルプス山間部の村々の建物には壁絵が多くみられますが、特にオーバーアマガウのフレスコ画は、宗教画からグリム童話まで様々な壁絵のある村として有名です。
この小さな村には10年に1度、数十万人が押しかけるとても有名なイベントがあります。それは村の人々が総出で開催する、世界最大規模の「キリスト受難劇(パッションプレイ)」です。次回の公演期間は、2020年5月16日(土)~10月4日(日)。
キリスト受難劇上演の背景
ドイツ30年戦争の頃。オーバーアマガウではペストの蔓延により多くの村人が亡くなりました。村人たちは神様に、ペストの犠牲から村を救ってほしい、その代わりに「イエス・キリストの受難と死と復活の劇を10年に一度上演します」と誓いました。ペストはおさまり、村人は神様への約束どおり、1634年の聖霊降臨日にペストで亡くなった人々の墓の上に舞台を造り、初演を開催しました。それ以来10年に一度上演を続け、2020年の公演は42回目を数えます。
村の人口5,000人のうち、半数の2,500名が、この上演に演技、オーケストラ、コーラス、裏方に渡って関わっています。上演時間は前半+後半合わせて6時間ほどで、途中ディナーをはさみます。沈みゆく太陽、夕暮れから夜へと周囲の情景の変化も演出の一部として計算され尽くし、その全てが相まって観客を美しい聖書の世界へと誘います。期間中公演回数は100回に渡り、数十万人の観客がこの劇を見るために世界中から集まります。ご興味あれば是非お知らせくださいね。チケット手配しております。
ボーデン湖沿いの小さな町
ボーデン湖はオーストリアとスイスとドイツの国境に広がる湖。湖の北岸に葡萄畑が広がるこの地域は、周辺の国の人々の保養地となっています。ボーデン湖畔には、夏の湖上音楽祭で有名なブレゲンツ(オーストリア)、歴史あるコンスタンツ、世界遺産の修道院の島ライヒェナウ、花が咲き乱れるマイナウ島、古城やワイナリーが美しいロマンチックなメーアスブルク(以上ドイツ)など、小さいながらも魅力溢れる町が点在しています。
ボーデン湖沿いのおすすめの季節は春から秋です。これらの町へはスイスのチューリッヒから鉄道で1から2時間半です。
ご興味のある町をお知らせくださいね。最適なルートをご提案いたします。
スイス・アルプスへ
オーストリアに近いスイスとしては、世界遺産の修道院のあるザンクト・ガレンやスイス最大の街チューリッヒがあります。インスブルック ⇔ チューリッヒ間は鉄道で直通3時間半。
プラス1時間あれば、中央スイスの音楽の街ルツェルンや、世界遺産の旧市街首都ベルンまで足を延ばせます。
また、ルツェルンから1時間でピラトゥス山やリギ山、ベルンから1時間でスイスアルプスの名峰が揃うユングフラウ地域の玄関口インターラーケンまで行けます。
お客様のご希望にあわせて、オリジナルのプランをお創りいたしますので、お気軽にご相談下さい。