2016 10/11-17 フランス カルカッソンヌ グランレイド・カター参戦記 梅原様 その2 いよいよスタート!


◆ スタート

身支度をして、スタート地点である城門に向かいます。しかし今年は城内の“Le Chateau Comtal (コンタル城)”前の広場からになりました。

 Le Chateau Comtal (コンタル城)”と広場を結ぶ橋の上にランナーが集まり、開会式の後、スタート。私からは見えませんでしたが、中世風の衣装を身にまとい、大会ロゴの入った幟を掲げた2人がランナーを城門まで先導します。城門までの通路は狭いので、ゆっくりと走り、その後、ようやく本番となります。

◆ コースについて

私個人の印象としては、林道60%、丘陵および牧草地帯30%、急峻な登りおよび岩山10%といったところでしょうか。UTMBやおそらくGRPよりは難度は高くありません。走れるパートも多く、制限時間は47時間ですから、「フィールズ‥」でも言及されていたように、100マイル入門編としてはふさわしいかと思います。しかし、そうはいっても走行距離174km、累積標高7700mですから楽勝、というわけでもありません。今回の完走率は40%ですし、それなりの準備は必要かとは思います。

 

◆ ゴール

昨年のゴールはスタート地点と同じ城門前でした。ところが今年はゴール地点が変わり、受付会場近くとなっていました。そんな情報などまるで知らなかった私は、お城まで来ながらコースロストをする、という憂き目にあいました。「フィールズ‥」には事前に確認されることをお勧めします。



◆ 私のレース展開

スタート後は努めてゆっくり。参加者が少ないので5kmも進めば、前後にはわずかな人しかいません。丘陵地帯が広がり走りやすい反面、アップダウンが多く、意外と消耗するかもしれません。

ただし、元気なうちは楽しく、ピークからの眺めはそれなりに感動を覚えます。


今回、レースにおける最大の懸念はコースロストです。フランスの片田舎(失礼)で道に迷ったらレースどころか、自身の存亡の危機!参加者も少ないことから、誰かについていく、という手段も現実的ではありません。マークは木にぶら下がっている1mほどの蛍光リボンと、全長50cmほどの蛍光テープ付き小旗がポイント毎に取り付けられています。集中して見逃さないようにしてください。


エイドには、水分は、水・コーラ・炭酸水・フルーツジュース、食べ物はバナナ・オレンジ・チーズ・ハム・サラミ・パン・パウンドケーキ・即席めん・たまにジェルやリンゴピューレ、などがあります。

夕方の5時半にスタートして7時過ぎには暗くなります。

 

47km地点の“Chateau d’Arques”は1度目のデポジット地点です。当レースコースは8の字のような形をしており、8の字の交点となる場所が“Chateau dArques”です。

こじんまりとした古城で47km124km2度通ることになるので、結果的に2ヵ所のデポジットが可能ということになります。

山を下ってくると、平地にオレンジ色のライトに浮かび上がる古城が見えてきます。とても幻想的であると同時に、無事にたどりつけてホッとします。

ここで、妻と落ち合います。今回、大会側にお願いして、妻を現地に運んでいただきました。どうやら無事に運んでもらえたようです。デポしてあったジェル等を詰め替え、用意してくれた味噌汁入りのおかゆをいただきます。甘いものばかり食べているので、味噌汁の塩気がとりわけおいしい。 

準備が済んで出発します。これまで、断続的だった雨脚が、普通の雨模様になりました。ゴアテックスウェア(上のみ)を着て、先を進みます。これまでのように丘陵地帯を進んだり、林道を走ったり、たまに牧場の中を走ります。牧場には家畜が逃げないように電気柵が施されていて、それらは大会側が設置してくれた脚立で乗り越えます。合計で10か所近くあったでしょうか?


この頃は、一人の時間が長かったです。順調に走ってはいましたが、雨はやむことがなく、むしろ時々勢いを増してきます。そのうち遠くで雷も鳴りだしました。その状態でも視界が悪いのに、そのうち濃霧がでてきました。こうなると周囲の状況はさっぱりわかりません。唯一数百メートルおきに光る蛍光テープのみが頼りです。

 

林道(と思われる)をひた走り、山に入って300m?ほど登ると、山頂に、ライトアップされた、大きなお城があります。と思ったらお城のようにそびえたつ巨大な岩山でした。その脇にエイドがあります。あまりの大きさに恐怖心を覚えます。標高も多少上がったので寒い。早々に下山します。


この頃、一層雨脚が強くなり、痛いほどの雨粒が顔に当たります。ゴアテックスはとっくにびしょぬれ。下も履こうかとも思いましたが、走れている間は体温も下がらないので、とにかく早く下山することにします。

 

やがて夜が明けました。雨も上がったようです。小川の横のトレイルを走り、長い林道の登りを駆け上がりました。しかし、ここで1回目のロスト。

分岐にたどり着きテープを確認するもどこにもない‥。

その3へ 続く…







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