13世紀から18世紀の終わりまで続いたリトアニア大公国では現在のリトアニアを含むバルト三国・ポーランド・ロシア・べラルーシ・ウクライナなどを含む強大な国でした。その中でもヴィリニュスは市内に大きな川が2本通り、周辺が森林や湿地で守られていたために首都となりました。
ですがお隣のロシアやプロイセン、オーストリアといった強国に挟まれていたために何度もの外圧を受け、遂には大国であったリトアニアもロシア帝国の保護下となり、1990年まではロシア帝国、ソビエト連邦の構成国でありました。
もともと町を守るために作られた壁や城門が町を囲っていましたが、その殆どはロシア帝国下で破壊され、現存しているもので有名なのは15世紀に建てられたレンガ造りのゲディミナス塔、そして夜明けの門の二つでしょうか。
ゲディミナス塔はヴィリニュスの中心ともいえる丘に建ち、東欧最大級であるヴィリニュス旧市街を見下ろすことが出来ます。バロック・ゴシック・ルネサンスなどのさまざまな様式が入り組んだ旧市街の町並みを眺望することができます。
夜明けの門は、当初はヴィリニュスの南にあるメディニンカイやクレヴァへと続く道の門であったため、メディニンカイ門やクレヴァ門と呼ばれていました。町の9あった門のうち現存する唯一のもので、16世紀に町を守り、また町を訪れる旅行者を祝福するため、門の内側に大きな聖母マリアのイコン画が置かれました。1993年には当時のローマ教皇も訪れて祈りをささげられました。

この他にも、上記を含めた旧市街のいくつもの建物が世界遺産登録されているので是非探してみてください!