一人の貴族によって築かれた理想郷ザモシチ【ポーランド情報】


ザモシチはポーランド南東部に位置する小さな街です。
ザモシチの美しい街並みは世界遺産にも登録されていますが、この街の始まりは一人の貴族が理想の町を夢見たことにあります。

「ザモシチ」の名の由来でもあるポーランドの貴族ヤン・ザモイスキ(1542-1605)。
ザモイスキは若い頃に見たイタリアの景観が忘れられず、1580年頃理想の街建設に乗り出しました。
イタリア人建築家ベルナルド・モランドを呼び寄せて街を設計させ、東欧では例のなかったイタリア・ルネッサンス様式の街並みを実現しました。

街でも一際目を引くこのカラフルな建物は「ザモシチ郷土博物館」です。
ザモイスキとその一族の肖像画や、ザモシチの要塞模型など、ザモシチの歴史の理解には欠かせない展示内容になっています。
イタリア建築独特のアーケードは、広場に面した建物を一周できるよう、すべてつながっています。


ザモシチのもう一つの顔は、頑丈な防御システムをもつ「中世の要塞都市」。
街自体が五角形の頑丈な堡塁に囲われていて、コサックやモンゴル軍、スウェーデン軍からの攻撃を防御してきました。
第2次世界大戦中にはナチス・ドイツの占領下となりましたが、運よく破壊を免れ、美しい街並みは保存されました。

そんな要塞都市として名高いザモシチの防御システムも見どころの一つです。
町全体を囲む7つのバスチオン(要塞の外に突き出た部分)、3つの門、堀や湖は当時最先端でした。
バスチオンのほとんどは劣化し取り壊されましたが、東側の第7バスチオンは博物館として公開されています。
中では当時の防御システムの説明や、軍服や武器が展示されています。



【ザモシチ郷土博物館 / Muzeum Zamojskie】
住所:Ormianska 30
時間:9:00-17:00(5月~9月)、9:00-16:00(10月~4月)
定休日:月曜、祝日の翌日
料金:大人10Zl、子供・学生5Zl

【第7バスチオン / Bastion Ⅶ】
住所:Waleriana Łukasińskiego 2
時間:9:00-19:00(4月~10月)、9:00-16:00(11月~3月)
定休日:なし
料金:大人8.5Zl、子供・学生5Zl

重厚な歴史と自然が溢れるポーランドの旅







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