北のベニス~ブリュージュ~


今年で103回目を迎える春のクラシックの一つでもあるツール・デ・フランドルベルギーのアントワープ~アウデナールデ間で争われます。
クラシックの中でも古い歴史と高い格式を持つモニュメントの一つにもなっているこのレースの勝者はパリ・ルーベとならんで最高級の栄誉を得ることでしょう。
パリ・ルーベが「クラシックの女王」と呼ばれているのと並び、やはりクラシックの中でも最高級の格式ツール・デ・フランドルは「クラッシックの王様」の異名を持っています。
しかしこのレースの内容は過酷を極め、その栄誉を手にするためには体力、精神力、高度な技術のみならず、運も味方につけなければなりません。
全長260㎞のコースの間、多くの石畳が配置されており、特に「ミュール」と呼ばれる10%~20%の傾斜の石畳は追い抜きも困難なほど道幅も狭く、歴戦のベテラン選手でさえ転倒の危険にさらされ、更に後半なると「コッペンベルフ」という最大勾配22%の石畳の急坂が待ち構えています。
これらの難関を勝ち抜いた選手こそが勝利の栄冠を勝ち取ることが出来るのです。
今年はなんとツール・ド・フランスで7回連続優勝という記録を打ち立て世界最高の栄光を手にし、そしてドーピング問題でタイトルをすべて剥奪されその頂点からどん底へと凋落していったあのランス・アームストロングがゲストとして招かれており、議論を巻き起こしております。


今回はツール・デ・フランドルの舞台となるベルギーの小都市ブリュージュ(ブルッヘ)を紹介したいと思います。
ブリュージュはベルギー北西部、大西洋にほど近いところに位置し、町の中に張り巡らされた運河から「北のベニス」の別名があり、その町並みの美しさから「屋根のない博物館」とも呼ばれています。
古くからの町並みがそのままの状態で保存されており、世界遺産としてユネスコに登録され毎年多くの観光客が来訪するベルギーでも有数の観光都市として栄えています。
町の規模自体はそれほど大きくはありませんが、その分徒歩で十分散策できる範囲に町の魅力が凝縮しており、さらに町の建物一つ一つがフランドル地方特有のレンガ造りの外壁に覆われ、中世の姿を残しており、縦横に巡る運河とのコントラストは見るものを惹きつけてやみません。

まずブリュージュ散策の起点となるのがマルクト広場です。
この広場を囲むように建てられているのが、カラフルに塗られたフランドル特有のレンガ造りのファサードのギルドハウス、19世紀から20世紀にかけて造られたネオゴシック様式の州庁舎と郵便局、そして高さ83メートル鐘楼の366段の螺旋階段を登りきるとブリュージュの町の絶景を一望することが出来ます。


マルクト広場から少し行くと今度は見事なレリーフがちりばめられたフランボワイヤン様式の市庁舎があり、ベルギーでも最も古い市庁舎の一つです。
そして市庁舎に隣接して細かい装飾の施された聖血礼拝堂があります。
マルクト広場、市庁舎近辺にはレストランや土産物屋が至る所にあるので、本場のビールやワッフル、チョコレートを是非味わってみて下さい。

少し離れるとひと際高い塔を持つ建物があり、それが聖母教会です。
この高さ122メートルの高さを持つ教会にはミケランジェロ作の大理石の聖母子像が納められており、その静かで且つ力強い美しさに誰もが見とれることでしょう。


ブリュージュの町を楽しむアクティビティとしてお薦めなのがやはり運河クルーズでしょう。
クルーズ乗船場所はいくつかあありますが、それでもハイシーズンには行列ができることもあります。
クルーズの乗船時間は30分ほどですが、町の見どころをくまなく周ってくれるので、町全体を座って観光することが出来ます。
そして歩道よりかなり低くなった水路から徒歩では行けないところも進むので、歩いて散策するのとはまた違った風景を楽しむことが出来るはずです。


他にもベギン会修道院や愛の湖公園、メムリンク美術館などこのブリュージュという町は語りつくせぬ魅力に溢れています。
是非ツール・デ・フランデルリエージュ・バストーニュ・リエージュなどのベルギーロードレース観戦に訪れたついでに散策してみてください。








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