グランレイド・ピレネー~ピレネー国立公園内の複合世界遺産ガヴァルニー~


 ウルトラトレイルのトップ選手、山本健一氏が2012年に日本人として初優勝という快挙を成し遂げたのがこのグランレイド・ピレネーです。
フランスとスペインの国境に巨大な壁となってまたがるピレネー山脈のフランス側で競われるレースで、朝5時にピレネー山中の小さな町ヴィエルオールを出発しコースの最高到達点ピック・デュ・ミディ(2876メートル)を通り、コトゥレ村まで行き、ヴィエルオールに戻ってきます。
今年もアルプスに引けをとらぬピレネーの大自然の美しさに惹かれて世界中からたくさんの人々が集まってくることでしょう。

グランレイド・ピレネーはこの絶景の左下の谷から登ってきて、最高地点ピックデュミディ2876mまでのぼり、折り返して湖の脇を右上側に下っていきます。

このピレネー山脈にあるピレネー国立公園内で、トレイルコースからさらにスペインよりの国境のすぐ近くには世界自然遺産と世界文化遺産の二つに登録されているガヴァルニーというところがあります。
ガヴァルニーは標高1400メートルに位置する人口150人に満たない小さな村ですが、1997年にガヴァルニー圏谷が、1998年にはガヴァルニー村が「フランスのサンティエゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」として「世界遺産」に登録されました。

グランレイド・ピレネーではウルトラツール100マイルと、ツールドシルク120kmがこの世界遺産のガヴァルニー圏谷を通り、エイドステーションが設置されます。

ガヴァルニーの見どころはやはり2万年前に氷河の浸食によって長い年月をかけて形成された巨大なカール(圏谷)です。
ガヴァルニーから1時間ほどの軽いハイキングで行くことが出来、そこには3000メートル級のペルデュ山塊の峰々に囲まれたカールがあります。
ガヴァルニー村からでさえその存在感は伝わってきますが、更に目の前まで行くと氷河が徐々に削りながらできたカールは壁のように立ちはだかり、見るものを圧倒することでしょう。
その切り立った岸壁にはヨーロッパ最長の落差422メートルを誇るグラン・カスカードという滝の他無数の滝が流れ落ちています。
圏谷のこちら側からは見ることが出来ませんが、その向こう側はスペイン領となっており、そこにはピレネーで3番目に高い山、モン・ペルデュがあります。
ハイキングコースは観光用に整備されており、歩きながら小川や高原植物、山の緑を観賞しながらまた過酷なトレイルレースとは違った楽しみ方をすることが出来るでしょう。


またガヴァルニーはフランスからルルドを通ってスペインに続くサンティアゴ巡礼の通り道となっているため、世界文化遺産としても登録されています。
こじんまりしたこの村には巡礼路となっていた石畳や旅の安全を祈るロマネスク様式の小さな教会があり、巡礼の印のホタテ貝も見つけることが出来るでしょう。
かつてまだ道も整備されておらず、十分な装備やマップもなく命がけでスペインへ向かっていった巡礼者達の気持ちになって教会へ行き、立ちはだかる峰を見上げてみるとまた違った印象があるかもしれません。


もちろんグランレイド・ピレネーは絶景の連続と言っても過言ではないピレネーの大自然を全身で体感できること間違いありませんが、せっかく訪れたついでにピック・デュ・ミディと並んでピレネー国立公園のもう一つのハイライトと言えるガヴァルニーにも足を運んでみませんか。










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