ルブリンでホロコーストの歴史に触れる【ポーランド情報】


ルブリンはポーランド東部の中心都市で、1569年に結ばれた「ルブリン統合」でのポーランド・リトアニア共和国生誕の地として有名です。ポーランド人をはじめ、リトアニア人、ユダヤ人などが共存する国際色豊かな町として栄えました。特にユダヤ人は町の歴史に欠くことのできない存在で、19世紀には人口の約40%をユダヤ人が占めていたほど、クラクフと並ぶユダヤ文化の中心地だったのです。

ルブリンにはマイダネク強制収容所跡があります。この強制収容所は、1944年秋、世界で初めてナチスドイツの強制収容所の博物館として公開されました。1日に1000人の遺体を焼いた焼却炉が完全な形で残されているのはこのマイダネクだけです。見渡すと、あたり一面に囚人が収容されたバラック、所々に残されている監視塔が見えます。当時SS部隊(ナチス親衛隊)、ドイツ軍、警察などの家族が住む地域に隣接し、より多くの労働力を必要としていたため、規模はアウシュビッツよりも大きいです。

焼却炉の左側には大きな霊廟があります。「これは私たちからの警告です」と大きくポーランド語で刻まれたコンクリート造りの文字が眼前に迫ってきます。この霊廟の中に積まれているのは、ここで殺された人たちの骨を焼いた灰です。人骨や灰は、一見粉々に砕けて土に戻っているように見えます。しかし、この傷跡は何十年何百年経っても決して風化されるべきでないと訪れる人に訴えかけているのです。







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