森に佇むクレラー・ミュラー美術館


アムステルダムから車で1時間半程、オランダ中部のオッテルローにオランダで最大の国立公園デ・ホーフェ・フェルウェ国立公園があります。ここは、世界第二位のゴッホ作品を所蔵するクレラー・ミュラー美術館があることから、「ゴッホの森」とも呼ばれています。



国立公園内にはニレやオーク、白樺の木が生い茂り、森には野ウサギや野生のシカなども姿を見せます。時には絶滅危惧種に指定されているような動植物を目にすることもできオランダの重要な自然保護区になっています。公園内は各ポイントごとに無料の貸自転車が設置されているので風をきって広い園内を周ることもできます。



森だけでなく、5500haの公園敷地内にはヒース(エリカ族の植物)が茂った平原も広がっています。他にも砂地が広がるなど、散策する程に発見がありその美しさには心奪われます。もともとここはビジネスで財を成したクレラー・ミュラー夫妻の敷地でしたが、後にオランダに買い取られ国立公園となりました。



湖の水面に映る姿の美しいこの建物は、森を所有していたクレラーミュラー夫妻が狩猟のために建設した聖ヒューベルトゥス狩猟館です。狩猟を熱烈に愛していた夫と美術コレクターであった婦人の美意識を融合させた彼らの別荘地でした。現在は、ガイドツアー(45分間)でのみ見学が可能で、クレラー・ミュラー夫妻やこの土地の歴史を知る貴重な建物です。


ゴッホの「糸杉」

このオランダ最大の国立自然公園のちょうど真ん中にあるのがクレラー・ミュラー美術館です。クレラー・ミュラー美術館は、ゴッホ美術館に続き、世界第2位のゴッホ作品の所蔵を誇ります。夫人のヘレーネは、1908年に最初の1点を購入後に自らの直観を信じてゴッホのコレクションを増やしていきました。

次第に評価が高まっていた頃とはいえ、ゴッホが生前は1枚しか絵が売れなかったことを想うと、彼の類まれな才能を見出した人物といえるでしょう。「星月夜の糸杉のある風景」「アルルの跳ね橋」「夜のカフェテラス」「郵便配達夫」などゴッホの代表作に出会えるゴッホファンにはたまらない場所になっています。



270点ほどのゴッホ作品の他にもスーラ、モンドリアン、ピカソ、ブラック、ミレーやセザンヌなど名だたる画家の作品が揃っています。また、美しい庭園には屋外彫刻展示場が広がっていて、箱根の彫刻の森美術館のモデルとなった場所でもあります。明日から9/29まで新たな現代彫刻の展覧会が開催されます!

国立公園内は、乗馬やキャンプ、子供のための様々なアクティビティも用意され、美術愛好家にとどまらず、一人旅でも家族でも楽しめる場所です。公共の交通機関では少し不便な場所ですが、オランダエクスプレスでは、専用車でのツアーもご用意していますので、是非下記のリンクをご覧ください。

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