現存する世界最古のプラネタリウムがオランダで?


 現存する世界最古のプラネタリウムがあるのはオランダの北部フリースランド州の小さな町・フラネケルです。このプラネタリウムは今でも稼働しており多くの天文ファンを魅了しています。



まず私たちが想像するドーム内に星像を投影するプラネタリウムとは違います。それは太陽を中心にして惑星の運行を正確に表示する惑星カレンダーのような惑星運行儀です。

このプラネタリウムが作られたのは200年以上も前、1781年でした。これを作ったのはオランダのアマチュア天文学者であったエイセ・エイシンガです。プラネタリウムは彼の自宅のリビングルームに作られていて、現在彼の家が「ロイヤル・エイセ・エイシンガ・プラネタリウム」として一般公開されています


なぜエイセ・エイシンガは自宅にプラネタリウムを作ったのでしょうか?元々彼は羊毛業を営む両親の間に生まれ、学校に通うことはできませんでした。ですが独学で数学や天文学を学び、17歳で天文学に関する本を出版し、のちに大学に教授として招かれるほどの天才天文学者でした。

そんな中1774年オランダでは、水星、金星、火星、木星と月の軌道が重なるという珍しい天体ショーが行われ、人々は「地球が軌道から離脱、太陽に衝突する」や「月と惑星が衝突する」とパニックに襲われました。そんなパニックを鎮めようと立ち上がったのがエイセ・エイシンガだったのです。




1774年から始め、7年もの年月をかけてこの惑星運行儀を完成させました。この運行儀は1000個以上の手作りの釘と木製の歯車で作られていて、複雑かつ繊細な装置で200年以上経った今でも正常に動いているということからも、どれだけエイセ・エイシンガが天才であったかがわかります。

是非オランダ旅行をお考えの方はこのプラネタリウムを見に訪れてみてはいかがですか?エイセ・エイシンガという人物が持った知の深さに圧倒されること間違いありません。







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