木組みの家が気になる!


 ドイツに近いアルザス地方の街並みは「まるで絵本のよう」と評されていますが、このおとぎの国の風景に一役買っているのが木組みの家です。


コルマールの木組みの家の街並み

フランスで最もよく木組みの家が見られるのはアルザス地方です。コルマールやリクヴィル、リボーヴィレなど、これらの地域では木組みの家はコロンバージュ(Colombage)と呼ばれます。そして、ブルターニュ地方のレンヌでも木組みの家が見られますが、こちらは、パン・ド・ボワ(Pans de bois)と呼ばれていて、地域によって呼び方が違います!


レンヌの木組みの家(パン・ド・ボワ)

アルザスのコロンバージュとの違いはといえば、レンヌの木組みの家の街並みはより高層階になっていることです。また、コルマールの家がカラフルなのに比べて、レンヌの木組みの家並みはよりシックな色合いです。一言、木組みの家といっても、地域によって少しずつ趣は異なります。自分の好きな木組みの家並みを語れるようになったら、ちょっと「ツウ」ですよね。


ストラスブールの木組みの家(2階が少しせり出しているタイプ)

アルザス、ブルターニュのいずれも2階から上の部分が若干せり出している家が多々見受けられます。これは、諸説ありますが、地上階の土地に対して税金がかけられていたから、という説が有力です。例えば、オランダなどでは間口に対して税金がかけられていたため、間口は狭く奥に長い敷地が多いのです。

17世紀初頭には火事が頻繁に発生したため、王室の条例によって新規の木造民家の建設は禁止されました。そんな中、レンヌでは、住民は石膏などで木組みの家を覆い隠して守ったといいます。


リボーヴィレの川沿いの家並み

現在では、保護文化財となっている木組みの家は管理が大変で、ちょっとした電気や電話の配線の変更についても役所に問い合わせて許可を得なければならないそうです。また、伝統的な手法で改修が行われる場合、木組みの家は新築よりもコストがかかってしまいます。それでも伝統ある家屋を守っているのです。

見た目の可愛さだけでは分からない現地の人の苦労と覚悟があってこそ、のメルヘンな風景ですね。私達がこの風景に心惹かれるのは、住まう人の歴史や心意気そのものが伝わってくるからかもしれません。

☆関連ツアー(木組みの家も地域によって趣が少しずつ異なります。お客様のご希望によってアレンジなど承ります!)

*アルザスを楽しむ旅|クリスマスマーケットと専用車で巡るワイン街道


*ストラスブール|アルザス地方を巡る旅

*フランスの最も美しい村を訪ねて|ブルターニュ地方(レンヌを含む)を巡る旅





















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