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レンブラント作〔夜警〕修復作業を一般公開中
今年、アムステルダム国立美術館では、門外不出といわれているレンブラントの代表作「夜警」の修復作業をガラス張りの修復ルームで一般公開しています。来館者だけでなく、修復作業をオンラインで動画中継をするという試みが好評を博しているそうで、レンブラント熱は高まっています。
そして、この秋、「レンブラントとベラスケス展」と題して、17世紀の黄金世紀を築いたオランダとスペインの2大巨匠の饗宴が10月11日から始まりました。この展示期間は2020年1月19日までです!

マドリッド、プラド美術館の前にあるベラスケス像
ベラスケスは17世紀に活躍したスペインを代表とする宮廷画家、マネに「画家の中の画家」と言わしめた人物です。宮廷画家だったこともあり、彼の作品の多くがスペインから門外不出とされていて多くはプラド美術館に所蔵されています。
実は、今年はプラド美術館が200周年を迎えていて、レンブラントの没後350年に合わせて、2つの記念すべき年を共にお祝いしよう!という両国の試みによって実現した心尽くしの企画です。めったに国外を旅させない秘蔵の作品がオランダで一堂に会するのですから見逃すわけにはいきません!

レンブラントの妻、サスキア
オランダでレンブラントの人となりに近付くために、他にもお勧め美術館があります。1つはオランダ北部レーワルデンにあるフリース博物館(Fries Museum)。こちらは、レンブラントの最初の妻、サスキアの故郷でレンブラント作の「サスキアの肖像」の他、絵画や版画が所蔵され、度々企画展が行われています。
地元の名士の娘だったサスキアは駆け出しの画家レンブラントを支えました。残念ながら彼女の若すぎる死によって、2人の幸せは長くは続きません。サスキアは、愛情や家族といった幸せを与える一方で相続や遺産の問題なども残し、良くも悪くもずっとレンブラントに影響を与え続けた女性です。

レンブラントの家の美術用品
また、アムステルダムにはレンブラントの家(Museum Het Rembrandthuis)があり、彼が33歳から53歳(破産して家を手放した年)までを過ごした家が公開されています。現在、「レンブラント研究所」と題して、最新技術を駆使して彼の絵の謎を解き明かす展示が公開中(2020/2/16まで)です。国立美術館に赴いた足でこの家を訪ねると更に彼の巧みな表現に理解が深まりそうですね。
さて、話は戻り国立美術館の企画展で大注目のレンブラントとベラスケス。レアリズムに根ざした肖像画、聖書などの物語を題材にした宗教画、2人の追求した世界は共通項があります。そして、何よりも光による明暗で人間の内面までをも表現する力強さは圧巻です。2大巨匠の筆の力に思う存分浸ってほしい!と思うオランダの芸術の秋です。
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