聖母が降り立った場所・ファティマ


 ポルトガルの首都・リスボンから車で約二時間ほどのところにあるカトリックの聖地・ファティマ(Fatima)

ポルトガルの観光地の中でも指折りで有名な場所ですが、ここファティマは20世紀のはじめに聖母マリアが現れた場所として、ローマ教皇庁公認の巡礼地に指定されています。


今回のブログでは、ポルトガルの奇蹟が起きた場所・ファティマについてです!


今でこそ世界中から巡礼客が訪れているファティマではありますが、聖母が現れる以前は木もあまり生えていないような荒地でした。この地に暮らしていた三人の子どもたち、ルシア・サントス、フランシスコ・マルト、ヤシンタ・マルトの前に突然聖母が現れることになります。この聖母の出現は、のちにローマ教皇庁が認める16の奇跡のうちのひとつとなりました。


聖母は1917年の5月13日に子どもたちの前に初めて現れたと言われており、それ以降毎月13日に現れては子供たちに様々なメッセージを残しました。それらは「ファティマの預言」として大まかに、当時真っ最中だった第一次世界大戦の終結と次なる大規模な戦争の勃発、教皇暗殺計画、死後の地獄の存在などが子どもたちに伝えられたと言われています。
そして7回目の預言日には、ファティマの街におよそ7万人もの群衆が一目奇蹟を見ようと詰めかけました。そして10月13日に、大群衆の目前で太陽が回転や急降下する不可思議な動きをする現象が起こり、その場にいた新聞記者によって一気に有名になりました。

このファティマには一年を通して願い事をするために全世界から巡礼者が訪れますが、特に最初と最後の預言日である5月13日とその前日、そして10月13日には数万の人々が訪れ、聖母出現祭が開催されています。


現在ファティマ市内中心部にある広場を訪れると、中央には目を引く純白な大聖堂があります。高さ65mの白い尖塔を中心に左右に翼を広げたように建物が広場を取り囲んでいます。ファティマのシンボル的な存在であるこのネオ・クラシックの大聖堂には、聖母の目撃者でもあり、スペイン風邪で幼くして亡くなった兄妹、ヤシンタとフランシスコの遺体が納められていて、もう1人の目撃者、ルシアはその後修道女となり、2005年に帰天しこの修道院に棺が安置されています。


大聖堂の前の広場には一本の祈りの道が設けられていて、聖母が出現したとされている場所に建てられた礼拝堂まで続いています。世界中から巡礼のために集まった人々はここを通りますし、毎年の聖母出現祭の前夜祭ではこの広場がキャンドルを持った巡礼者たちで埋め尽くされます。


 

敷地内部には聖母が現れた後に湧き出してきたといわれるファティマの聖水という大きな噴水やキリストの十字架、世界平和を祈ってドイツ・ベルリンからそのまま移転されてきたベルリンの壁の一部もケース越しに展示されています。聖母が出現した場所に色々なお願いをしてみてはいかがでしょうか。


■ファティマ大聖堂

住所:Rua de Santa Isabel, 360 2495424, Fátima, Portugal

電話番号:+351 249 539600

公式HP(英語):fatima.pt/en

アクセス:リスボンからバスで1時間半程度。ファティマ・バスターミナルから徒歩5分。








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