等身大のUTMB対策練習 ②必携装備を背負った練習を


 ゴールデンウィークが過ぎ、全世界的にコロナのピークアウトのニュースが聞かれるようになってきました。
まだまだ予断を許さない状況が続きますが、明らかに収束に向かいつつあることも感じられるようになってきました。

UTMB2020の開催に関する最終決定は、現時点では5月20日に発表されるとなっております。

ゴールデンウィークも各地の山は封鎖され、山での練習が出来ない日々が続いています。それでもUTMBを完走できるトレーニングは継続していきたいですね!
「コロナで自粛だから」と言って、毎日10㎞のロードジョグではUTMBを完走できる力はつきません。

このコロナの自粛期間で「大幅に走力山力を落とす人」と、この期間を活用して「大幅に力をつける人」に大きな差が出ると思います。
今回はコンタミン31㎞以降の前半戦を想定した「等身大のUTMB 対策トレーニング」をご紹介していきます。

【UTMBの必携装備は結構重い】

恐らく山に行けない現在、多くのランナーの皆さんは家の周辺でロード練習がメインとなっていると思います。
そしてきっとランパンとランシャツの軽装で走っているのではないでしょうか?

しかし、UTMBをはじめとする100マイルレースは「必携装備」があり、必ずそれをザックに携帯しなくてはなりません。
負荷ゼロのザック無し練習に慣れてしまうと、コロナ自粛が解除されていざ山に行けるとなった時に、いきなり3~4㎏のザックを背負ったら体が全くそれに順応しておらず、ひどい肩こりになったり、腰痛が出たり、足の筋力が+3~4㎏の重さに順応しておらず下りで転倒したり、ねん挫するリスクが非常に高くなります。

ウルトラトレイルの特性として携帯する装備品は「速い人ほど少なく軽く」「遅い人ほどより多く重くなる」という非情な現実があります。
それを忘れないでください。

つまり、山に行けない現在のロード練習も「UTMB必携装備同等のザックを背負って行う」ことが必要です。

山での練習が難しい今、可能なロード練習でいかに効率よくUTMBに適した練習をするか、とても大事な時期です。


【必携装備を背負って峠走】

前回ご紹介した「走力アップメインの練習」をある程度しっかりこなせるようになってきたら、UTMBのコンタミン31㎞以降出てくる「山のセクション」をクリアするために必要な力を養う「峠走」の練習をお勧めします。

現在山のトレイルには入れない状況ですが、ロードの峠道ならば遭難や滑落などのリスクを最小限に、駒沢公園のような「密」にもならずに練習をすることが可能です。 山に入れない現状で最もトレイルに近い練習が出来るのは「峠走」と言っても過言ではないかもしれません。

出来るだけ「長く、傾斜のきつい峠」で行えるのがより効果が高いです。
UTMBの山は日本のハセツネやUTMFをはじめとするレースと大きく異なる点は「山一つ一つが非常に大きい」という事です。

つまり、上り続ける時間、下り続ける時間が日本の多くのレースより圧倒的に長いのです。
細かいアップダウンの練習では、このUTMBのコースのような大きな山を繰り返す力を養うには不足する面があります。

同時にUTMBの山の特徴としてそれぞれの山は大きいのですが「アプローチの登りはかなりの距離が走れる、下りも同様に走り続けられるセクションが非常に多い」 という事が特徴です。 林道のような車が走行できるレベルの登りのボリュームが非常に多いのです。
このセクションを歩き倒してしまうか、それともジョグでも走れるかでタイムは全く変わってきます。

「峠走」はUTMBのコース中に多く存在する、林道のダブルトラック区間でより長く走り続けられるための力を養うためには最も効果的です。

そして大会参加時には当然必携装備を背負って走るわけですから、練習でも同等か、それよりも少し高い負荷をかけて行う方がより高い効果が得られます。

【パッキングレベル向上のためにも】

UTMB必携装備を背負っての峠走は、「装備のパッキングのレベル向上」にも役立ちます。
どんなパッキングを行うと、「ザックがより揺れにくく走りやすいか」をいろいろ試してください。

補給食をどこに入れておくと、走りながら食べやすいか、捕食のゴミはどこにしまうのか、レース中常に行う補給をよりスムーズに確実に行うルーティンをこの練習中に確立しておきます。

またUTMB各レースでは抜き打ちで必携装備チェックがあります。これもタイムに加算されますから、必携装備チェックをよりスムーズにクリアする必要があります、必携装備チェックのためにすべての装備をひっくり返して出して、また全てゼロからパッキングするのは時間のロスです。

チェックされる項目は大抵決まっています。命に係わる最も重要な装備 が大抵の場合チェックされます。

1:サバイバルブランケット
2:ヘッドライト+スペアバッテリー
3:レインウェア
4:稀に防寒着長袖等(非常に寒くなった場合)
5:たまにホイッスル

大抵の場合は上記の項目のみチェックされますから、この4点がすぐに出せる、または出さなくても見える場所に収納しておくことを強く推奨します。
これらが外からはっきり見える、もしくはすぐに取り出せる一に入っていると、装備チェックは一瞬で終わります。

【コンタミン31㎞~ 前半の山場】

前回のブログでも紹介した通り、31㎞のコンタミンまではとにかく走れる区間が非常に多く、かなり走らされます。

31㎞のコンタミンエイドを無事制限時間以内にクリア出来たら、いよいよUTMB前半の難関「ボンノム峠2400m超」へアタックしていくことになりますが、コンタミンの次の小エイド「La Balme(ラ・バルム)」までは、まさしく「峠走」ダブルトラックの林道が延々と続きます。一部傾斜のきつい区間もありますが、ジョグでこなせる傾斜も多く存在します。
走力の高い選手は、ほとんど走っていけるでしょうし、走力が低い人は早々に歩き倒すこととなります。

コンタミンと、ラ・バルムのエイドの間に「ノートルダムドゥラゴージュ」という山の上り口があり、毎年ここにはたくさんの応援がやってきます。
大観衆の応援とカウベルの音を聞きながら、いよいよUTMBの核心部に入っていくのだ!という実感が生まれます。
ここからけっこう傾斜のきつい場所が出てきますが、「傾斜がきついのぼりは頑張らない」 これは100マイル完走の鉄則と思います。

足の筋力に大きな負荷がかかり、心拍が上がってしまう傾斜のきついのぼりは「出来る限り抑えて、筋力の消耗、心拍の超過上昇を抑える」必要があります。決してゼーハー行って前の選手を抜かそうと頑張ってはいけません。(制限時間ぎりぎりの場合を除き)

コンタミンから最初の難関「ボンノム峠山頂までは約15㎞」ぐらいだったと思います。その間延々と登りです。
日本のレースで15㎞ひたすら上り続けピークが2400m超のレースは殆どありません。いきなり日本人にとっては未知の領域に入るわけです。

このセクションではおそらく皆さん補給食なども含め装備はマックスに重い状態で登ることとなります。だから必携装備を背負った峠走がシュミレーションとして非常に効果が高いのです。 必携装備の重さに慣れていて、峠走をしっかり積み上げておけば、ここの登りでも「練習でやったから大丈夫」と安心できるでしょう。

【ラ・バルムから先は寒いことが多い】

コンタミンの次の小エイド「ラバルム」は林道のわきに建てられた白い仮設テントの小さなエイドで、ゆっくり滞在するには適さないエイドですが、非常に重要なポイントです。このエイドでやることは決まっています。

① 水分の補給(暖かい飲み物が理想、スープや紅茶、コーヒー)
② 食料の補給(いよいよ2400mの山にアタックです、十分なエネルギー補給が必要)
① 長袖、ロンググローブを着用(この先、毎年冷え込むことが多く、山頂付近は非常に風が強い)
② レインウェアをいつでも出せる場所にセット(天候によっては着る)

ラバルムの先のボンノム峠は、夜間冷え込み風の通り道であるため、かなり暖かい日でも山頂付近は風が強く、冷え込む確率のとても高いエリアです。

私が走った2018年は悪天候で、とても寒いコンディションで、ラバルムにつく前に周りのランナーさんから「あそこのエイドで絶対に長袖とグローブをした方が良い、上は絶対に寒い」とすでにUTMBを完走しているランナーから教えられ、その通りにしました。

すでにラバルムのエイドが寒く、着替えて一度脱いだだけで体がどんどん冷えていきました。

フラスクには温かい紅茶を満タンに入れました。これは正解でした。

もちろん極暑になる年もありますから、ケースバイケースですが、比較的蒸し暑かった2019年もボンノム峠から先はいきなり冷え込んで、汗だくだった選手たちの多くが、一気に体を冷やされて、トップランナーの多くがクールマイヨールまでにリタイヤしています。

かなり暑い日でも強く吹き抜ける風が体温を奪います。そして、ラバルムのエイドの後、風をよけて着替えられるような場所がほとんど皆無です。
多少風のよけられるエイドのテント内で、防寒装備を整えることが最善と考えます。

【ラバルムからボンノム峠】

ラバルムエイドを出ると、いよいよ本格的な山岳に突入していきます。まだまだ前半なので、目の前にはヘッドランプの隊列が延々と続いていることでしょう。それを見れば自分がどこに向かっていくのか良く解ります。

ラバルムから先は、急な登りが頻繁に出てきて、そこまでテクニカルとまではいかないまでも、大きな岩を渡っていくような本格的な山に入ります。
森林限界を超えて周りには風よけとなる木々が無くなり、風が強くなっていきます。
少しでも「寒いな」とおもったら、すぐに「アウターウェア」をザックの上から着用します。

ザックの下に着てしまうと、今度下りで標高を下げて暑くなってきたときに脱ぐのにまた時間がかかるので、頻繁に着たり脱いだりする場合はザックの上から着用を推奨します。

登りの途中で寒さを感じた場合、さらに標高を上げてより暖かくなることはありえないからです。一瞬でも動いているのに寒いと感じた場合、このボンノム峠の途中なら迷わずアウターを着用してください。上に行けば行くほど寒くなり、風が強く、着替えるために停止している間にあっという間に体温を奪います。出来る限り標高が低いうちにアウターを着た方が良いです。

2017年もこのエリアで積雪し、非常に冷え込むことが多いエリアになります。

はじめてのUTMB,はじめてのアルプス2000m超級でテンションが上がってしまい、オーバーペースになりがちですが、この前半の山でのオーバーペースはまさに自殺行為そのもので、いかにそのテンションを冷静にコントロールし、自分のペースを保てるかが最重要事項となります。
この辺はみんな元気なので、7割以上のランナーがオーバーペースで進んでいます。
たとえどんどん抜かれても、制限時間内であれば焦る必要は全くありません。殆どのランナーがクールマイヨールで大減速し、長時間滞在するので、ここで20~30分遅れてもスムーズにクールマイヨールをエイドアウトするだけで軽く200人ぐらい抜いてしまいます。 

補給とペース配分、ウェアリングに細心の注意を払い、十分な余力を残してボンノム峠を超えてください。

【ボンノム峠からの長い下り】

最初の難関、ボンノム峠2400m超を超えると、次の大エイド「Les chapieux (レ・シャピュー)50㎞」まで長い長い下りです。
「峠走」のトレーニングで大事なのは登りだけでなく「下り」にもあります。 
UTMBの山は一つ一つが大きい、それはつまり下りも長いのです。

日本の山やハセツネのレースではこれほど長い連続した下りは殆どありません。意識的に長い下りを下り続ける強い「下り足」の耐性を上げることはUTMBにおいて最も重要な項目の一つです。 下りの足が崩壊すると、走れる下りも歩き倒すこととなり、致命的な減速となります。
レース終盤まで下りを多少なりとも走れる、ジョグ程度で進めるようになっていることが、確実な完走にとって非常に重要です。

この「下り足」を鍛えるうえでも「必携装備を背負った峠走」は効果があります。
自分の体重+必携装備の重さ で固いロードの下りを走って下ることで、「下り足の耐性」が鍛えられます。

通常峠走は「登りは頑張り、下りはリカバリー」とされる場合が多いですが、UTMB対策の場合は、下りもザックを背負って、ケガや故障しないレベルで出来るかぎり速いペースで下ります。
はじめはひどい筋肉痛になると思いますが、それを繰り返すことで強い下り足が出来てゆきます。

この練習は故障リスクがかなり高くなりますので、その点については十分に注意する必要があり、段階的に丁寧に強度と量をレベルに合わせて調整してください。故障をせずに下り足の耐性を上げていくことが大切です。

下りでは登りよりもさらにザックのパッキングのバランスが重要となり、下りで走りやすいパッキングもしっかり確認してゆきます。
また荷物が重すぎる場合は、最適化してゆく必要があります。

【携帯する装備が多すぎる方が多い】

フィールズオンアースのツアーでは、30時間前半でゴールする速いランナーの方から、制限時間ぎりぎりの方まで、実に幅広いレベルの皆様を毎年サポートしてきています。その中で感じることは、より制限時間ぎりぎりの方に携帯している装備が多すぎる方が多い、という事です。

フィールズオンアースのツアーエイドでは、お粥、そうめん、カレーライスなど様々の補給を用意しています。
写真は2019UTMBのトリオンエイド、31時間代完走の木幡選手と




もちろん、必要十分な装備を持つ事は大切です。
ですかスタートからゴールまで一切使用しないものは極力省くことも大切です。

そういった荷物の最適化の為にも、出来る限り練習ではUTMBで携帯予定の装備を持って練習することで、不必要な装備が見えてきます。

多いのは「過剰にジェル系の補給食を携帯している」方が多い。

ジェルは液体の為、容積に対する重量が非常に重たいです。

ツアーではクールマイヨール以外に、シャンペでもツアー用ドロップバックを預けることが出来るため、必要なジェルなどの補充が可能です。
応援サポートツアーに参加されるパートナーがいる場合は、コンタミン30㎞で補給を受け取ることが出来ます。
次の補充迄に必要な分のジェルだけを持てばよいのです。100マイル分のジェルを携帯したら、ものすごくザックは重たくなり、ハンディキャップとなります。

また中盤以降、ジェルを受け付けなくなり全く飲めなくなるケースも多くあります。そんな時はツアーのサポートに不要なジェルを全部渡して、食べられない補給は置いていくべきです。食べられる補給をザックに入れて、出来る限り無駄な荷物は排除します。

荷物が重すぎる大抵の原因は「補給食を過剰に携帯している」ことが多いです。

防寒着やスペアバッテリーなどは命を守る最重要装備になる為、レベルに応じて必要量を携帯せざる負えません。
UTMBの2000m超級の山々は天候が悪化すると積雪し、時に-10度まで下がる場合があります。

2018年私もコルフェレで突風吹き荒れるマイナス5度を体験し、携帯していた装備をすべて100%着用しました。それでもここで動けなくなったら死ぬ、と本気で思いました。すべての装備を着用し、いち早くコルフェレを通過すべくとにかく進み続けたことを鮮明に覚えています。

より移動速度が遅い場合は、より長い時間そうした過酷な環境に滞在することになりますから、より多くの防寒着が必要になります。そこは省くべきではありません。

次もエイドまで確実にたどり着ける分の補給食があれば、それ以外については最適化する余地があると思います。

【レ・シャピュー50㎞へ】

ボンノム峠から50㎞地点のルシャピューのエイドまでは、ガレたやや急な下りが延々と続きます。
岩がごろごろしているため、ねん挫には要注意ですが、道幅もそこそこ広く、まだ元気な選手たちはガンガン下っていきますが、ここは徹底的に足のダメージを抑えて下るべきです。

18時スタートのUTMBは、ほとんどの選手がこの下りを深夜から早朝にかけて通過することとなります。最初の夜更かしランとなります。
通常睡眠している時間をひたすら山越えするわけです。
2018年私が参加した時、この下りで胃が膨らんできて、げっぷが止まらなくなり、内臓トラブルの予兆が出てきました。
恐らく本来寝ている時間帯にも補給を取り続けて進んでいたため、胃腸が本来働いていない時間に異常な行動をしていたため、消化が追い付かず、胃腸トラブルを起こし始めていました。

それまで前後していたランナーには全員抜かされながらも、最大限減速して下りました。
この下りはかなり急ですが、前半という事もあり大抵のランナーはどんどん走って下っていきます。しかしこの下りは攻めてしまうと、足に甚大なダメージを与える下りの為、ボリュームゾーン後半の方は、走り続けない方が良いと思います。
ジョグと歩きを混ぜながら、極力下り足のダメージを最小限に抑えつつ、制限時間内にクリアできるペースで進んだ方が良いでしょう。

レシャピューはサポートがアクセス困難なエイドで、ツアーではサポートがこのエイドには入りません。なのでこのエイドは出来るだけ元気に通過できることが理想です。(私はつぶれましたが)

レシャピューの後は再び2400m級の山が2つと、2000m超級が1つ、合計3つの厳しい山声が待ち構えています。そのエネルギーとこの下りで無駄遣いしてはダメです。それでも約7割の選手は初めての豪快な山のダウンヒルにガンガン飛ばしていきます。
欧米の選手は大抵こうして飛ばしていき、後半潰れます。もちろんトップランナーはそのまま行ってしまいますが、ボリュームゾーンの欧米ランナーは往々にしてみなオーバーペースです。

制限時間に余裕があるならば、出来る限りセーブして大腿四頭筋が壊れないように、丁寧に下ります。
制限時間がぎりぎりならば、選択肢はありません。ぶっ飛ばしてください。 間に合わなければその先には進めません。しかもルシャピューからシャモニーへの帰還は3時間以上リタイヤバスに「ドナドナ」されることとなります。

レシャピューにはパスタやスープがある】

レシャピューのエイドはクールマイヨール78㎞前の最後の大エイドです。
ここでクールマイヨールまでの態勢をしっかり整える必要があります。 温かいパスタやスープなどで十分な補給を取りましょう。この先クールマイヨールまではパスタなどの食事系のしっかりとした補給は無かったと思います。

私はボンノム峠の下りで胃が揺れてしまい、早速胃腸トラブルを起こし、このエイドに40分くらい停滞してしまいました。
このエイドでしっかり食べなければクールマイヨールにたどり着けないとわかっていたからです。
食べれるようになるまで、諦めてこのエイドで待ちました。 何度もトイレに行きますが、おならばっかり出て胃にガスがたまっているが解りました。

とにかくその症状が治まるまで、焦らず待とうと決めて、パスタとスープが十分に補給できるようになるまで、ひたすら待ち結果40分もとどまりました。先が思いやられる気持ちになりましたが、結果的にはこれは正解でした。結果論ではありますが、このエイドで先に行ったほとんどのランナーを後半捕らえました。

レシャピューからクールマイヨールの区間は、UTMB全区間の中でも最も厳しいコースプロフィールで2000m超級が連続する最難関セクションです。
十分に警戒して、このエイドでしっかり体制を整えるべきです。
ここを焦ってエイドアウトし、クールマイヨール手前でトラブルを起こすことは致命的です。大きなエイドが無くさらに寒い為、ストップするには過酷な環境のエイドしかありません。

トップ選手の中でも多くの選手がこの区間でトラブルを発症し、リタイヤに追い込まれる難しい区間です。
確実な完走を目指すなら、このエイドは非常に重要です。もしオーバーペース気味ならばここで修正する必要があります。
50㎞での消費カロリーは非常に大きく、かなりしっかりとして補給も大切です。 砂糖系の補給よりもパスタやライスなどの食事系の補給を食べることが大切です。

次回は、前半最大の難所「レシャピューからセイニュ峠、モンファーブル峠、クールマイヨール」を書こうと思います。

③へつづく・・・











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