ロシア旅行・ツアーのトリビア【ピョートル大帝夏の宮殿】


 サンクトペテルブルグの南西に約30km、フィンランドとの国境に近しい、18世紀のロマノフ朝の富と権力の象徴である世界遺産:ぺテルゴフ宮殿。
17世紀の北方戦争に勝利したピョートル大帝によって、1712年に造られ、1000ヘクタールという広大な敷地に20もの宮殿、無数の噴水、数千もの絵画が鎮座している。

・下の公園
フィンランド湾に面しており、涼しくしてくれる大きな噴水がいくつもあると思えば、仕掛け噴水と呼ばれる隠れた小さな噴水も多々ある。噴水だけで64、水の噴き出し口まで含めると142あるといわれている。18世紀の技術でこれがつくれるとは驚きだ。そして一番のハイライトは大宮殿前のテラスから流れ落ちる大滝(カスケード)だ。その水は下の公園を貫く大きな運河を通ってフィンランド湾に流れ込むという仕組みになっている。ピョートル大帝もこの公園を一望できる大宮殿のテラスでこの光景を眺めながらフィンランド征服という偉業を噛み締めていたことだろう。噴水の中でも特段目を惹くのは、半円形の運河の突端で20mもの噴水を噴き上げるサムソン像だ。屈強そうな男がライオン(スウェーデンに見立てて)の口を引き裂いている。これ以外にも趣向を凝らした噴水や精巧な彫刻をほどこしたものなど様々なものがある。
これらの噴水は冬の時期は休止しているため、チェックが必要だ。(通常は5月中旬から9月中旬まで)

・大宮殿
ぺテルゴフの中心に位置するこの大宮殿の建造は第二次世界大戦でドイツ軍によって大きな損傷を受けたが、今は見事に修復がなされている。
内装は大帝の時代からバロック、クラシック、ロココと続き、宮殿内を歩いてみるとその変化を楽しむことが出来る。
中は写真撮影禁止な上に団体客優先で入場するので時間に余裕をもって観光したい。

庭園にはこの大宮殿以外にも大小の宮殿があり、ほぼ当時のままの姿をとどめている。そしてこの世界遺産のハイライトである大噴水も一個一個にストーリーが込められている。じっくりと観光しておきたいところだ。






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